乾燥肌とは、角質層にあるはずの水分量が減少している肌のことです。


「空気が乾燥する」「洗濯物を乾燥する」など、“乾燥”という言葉は日常的によく使われている言葉ですね。辞書で調べてみると、「しめりけがなくなって、かわくこと」とあります。

この乾燥という言葉は、美容の世界でも頻繁に使用されています。「肌が乾燥する」「わたしは乾燥肌です」といった文面で使用したことがある人も多いのではないでしょうか。

美容の世界で乾燥は、肌の角質層にあるはずの水分量が低下、減少していることを言います。乾燥肌になると、粉がふいたようにカサカサしたり、メイクの際にファンデーションのノリが悪くなったりして困りますね。

とくに、30代を過ぎると肌のターンオーバー周期が長くなることもあって、ひとたび肌が乾燥状態におちいるとなかなか改善がみられず、かえって乾燥が助長されることも多くあります。

そもそも、私たちの肌はどのようなタイプに分かれているのでしょうか。また、乾燥肌の原因には、どのようなことが考えられるのでしょうか。

乾燥肌とはどのような肌なのかを知れば、万が一、乾燥肌になったときにも慌てることはありませんね。
乾燥肌になってしまったときの対策なども含めて、「乾燥肌とはなにか」についてみていきましょう。

肌タイプは大きく4つに分かれています

私たちの肌は、大きく4つのタイプに分けることができます。
4つのタイプには名前がついており、一般的に「脂性肌」「乾燥肌」「混合肌」「敏感肌」と呼ばれています。

「脂性肌」とは、皮脂の分泌量が多く、額がテカリやすかったり、肌全体が過剰に分泌された皮脂によってベトベト、ギトギトしやすかったりする肌のことを言います。

「乾燥肌」とは、肌の水分量の減少によって、カサカサとした状態になる肌のことを言います。シワなどの肌ダメージに結びつくことが多いことが特徴です。

「混合肌」とは、額や鼻は皮脂でベタつくにもかかわらず、頬はカサカサと粉がふくといったように、顔のパーツによって肌質が異なる肌を言います。

「敏感肌」とは、肌のバリア機能が低下することによって、外的刺激に過度に反応してしまう肌のことを言います。敏感肌は、化粧水やファンデーションの選び方によって肌にかゆみが生じたりします。

乾燥肌を知ることは、肌のメカニズムを知ること


私たちの肌は、「脂性肌」「乾燥肌」「混合肌」「敏感肌」という4つのタイプに分かれています。

でも、いつも決まった肌質でいるわけはありません。
同じ人でも年齢や季節、生活環境などによって、異なる肌質へ変化していきます。

4つある肌タイプの中で30~40代の年齢層に多いのが、乾燥肌です。「20代は脂性肌でニキビに悩まされていたけれど、ニキビができなくなったと思ったら、今度は乾燥が気になる」といった声は多く聞かれます。

確かに、思春期に皮脂の過剰分泌が原因となるニキビに悩まされていた頃と比較すると、「肌が乾燥する」「乾燥によるシワが気になる」「乾燥で肌がカサカサして困っている」と言う人が周囲に増えている気がします。

このように、加齢とともに乾燥する肌は、どのようなことが原因と考えられているのでしょうか。

1.皮脂の分泌量の減少

乾燥肌になる原因のひとつと考えられているのは、皮脂の分泌量の減少です。通常、私たちの肌は皮脂腺から適量の皮脂を分泌しています。

分泌された皮脂は汗と混ざりあうことで、クリームのようになって肌をおおい、外的から守ったり肌水分の蒸発を防いだりする役割を果たしています。

でも、加齢やホルモンバランスの変化などの影響で、皮脂の分泌量が減少してしまうことがあります。

皮脂と汗が混ざったものは、天然の保湿クリームとして肌の保湿には必要なものです。皮脂分泌の減少で天然保湿クリーム作用がうまく働かなくなれば、皮膚は乾燥します。

2.角質層の細胞間脂質や天然保湿因子(NMF)の減少

私たちの肌の表面は、皮脂膜でおおわれています。そして、その皮脂膜のすぐ下には、少し厚みのある角質層があります。

この角質層には、
・角質細胞内で水分をつかまえておく天然保湿因子(NMF)
・水分を両側からはさみこむ形で水分を保持している細胞間脂質
という物質が存在しています。

天然保湿因子と細胞間脂質はともに、肌の乾燥を防ぐためには必要不可欠な因子です。しかし、さまざまな理由からこれら保湿に欠かせないものが少なくなることで、肌は砂漠化していきます。

3.皮脂の分泌量や天然保湿因子と細胞間脂質の減少の理由になる要因

乾燥肌の原因は、皮脂の分泌量、天然保湿因子、細胞間脂質の減少です。それなら、これらを減少させる要因を考えれば、乾燥肌対策のヒントが得られるかもしれませんね。

皮脂、天然保湿因子、細胞間脂質減少の要因を見てみると、大きく2つのカテゴリーに分けられることがわかります。ひとつは、外的要因、もうひとつは内的要因です。

外的要因とは、たとえば、空気中のちりやホコリ、ハウスダスト、紫外線、花粉、金属、肌にあわない間違ったスキンケアなどです。

一方、内的要因とは、ストレス、更年期障害、加齢、睡眠不足、食生活の乱れ、遺伝などがあります。

これら外的要因、内的要因はともに、肌の角質層の働きを鈍化させたりお肌のターンオーバーの周期を長くしたりする原因になります。その結果、細胞に大きなダメージを与え、肌をどんどん乾燥させてしまうのです。

つまり、乾燥肌を根本から解決したい場合には、まず充分な睡眠やバランスのよい食生活などの生活改善が必要です。また、衛生面にも気をつけて生活環境を整えましょう。

また、自分の肌にあったスキンケア商品を選択し、正しいスキンケアを実施することも必要です。
乾燥がなかなか改善されないばかりか、悪化する場合には、皮膚科の専門医に相談することも選択肢に入れておきましょう。

乾燥肌だとわかった時のスキンケアの見直し方は?

自分が乾燥肌だとわかったとき、「自分にあったスキンケア商品をどう選べばいいのか」といった毎日のスキンケアの見直し方を知っておくと、万が一のときにも慌てずにすみます。

そこで、スキンケア商品ごとに、どのような点に注意しながら選ぶとよいのかを確認しておきましょう。
実際にスキンケアをする際の注意点もあわせてみていきます。

1.洗顔は、肌の潤いを守れるようなクレンジング剤や洗顔料を選ぶ

洗顔は、スキンケアの基本です。汚れが落ちていなければ、いくら高価な美容成分を補給しても、肌の中に浸透していかないからです。かといって、乾燥肌の場合は、潤いまで落としてしまうのは厳禁です。

できれば、敏感肌や乾燥肌用のクレンジングや洗顔料を選びます。
メイクをしている場合には、必ずクレンジングを先に行いましょう。

クレンジング剤が少ないと肌をこすってしまう原因になります。多めに手にとって、およそ1分間で丁寧に肌になじませます。

あまり長時間クレンジング剤を肌に載せたままにしておくと、乾燥がすすんでしまうので気をつけましょう。

洗顔は、キメ細やかな泡を立てて、泡のクッションで汚れを包み込むようにします。

熱いお湯で洗い流すと、本来必要な皮脂まで取り除かれてしまいます。肌の乾燥が進行してしまうので、35℃までのぬるま湯を使い、すすぎ残しがないように気をつけましょう。

2.スキンケア製品には、皮脂・天然保湿因子・細胞間脂質を補う成分の配合したものを

化粧水、美容液、乳液やクリームなど洗顔後のスキンケア製品選びで注意したいのは、成分です。

不足しがちな皮脂、天然保湿因子、細胞間脂質を補うことのできるセラミド7やアミノ酸といった保湿成分を含んだ製品を選びましょう。

洗顔後は
・時間をおかずに化粧水をつける
・化粧水だけでなく美容液や乳液、クリームを使用する
などで、水分や美容成分をしっかりと肌に閉じ込めることがポイントです。

美容液は化粧水で補いきれなかった保湿成分を補えます。乳液はそれら保湿成分を維持する働きがあります。
最後にぬるクリームは、フタの役目を果たし、水分をしっかりと閉じ込めることができます。

3.紫外線対策も日々のスキンケアに取り入れましょう

乾燥肌にとって、紫外線は大敵です。
冬や曇りの日でも、紫外線は降り注いでいます。一年中油断せずに、紫外線対策を行い、肌を乾燥から守りましょう。

日焼け止めを使うときは、耳、首、顎などもカバーするように塗りましょう。とくに日焼けしやすい頬や鼻などは、重ねぬりしてもかまいません。

日焼け止めをつけたあとに汗をかいたり、水に濡れたりした場合には、必ずつけ直します。

日焼け止めの上にメイクをしている場合は、皮脂や汗をティッシュオフしたのち、紫外線防止効果を持つファンデーションを再度ぬるようにしましょう。

日々のスキンケアは、とかく丁寧さを欠き、雑になりがちです。でも、毎日の正しいスキンケアの積み重ねが新しい肌を生み出すことを心に刻み、丁寧に行いましょう

ほかにもある、乾燥肌対策


乾燥肌を徹底的に改善したいなら、ほかにも対策はあります。たとえば、お風呂タイムです。お風呂に長時間浸かって保湿したい気持ちになりますね。

しかし、長時間お湯に浸かることで、かえって肌の皮脂や保湿力を奪ってしまうのです。

熱すぎるお湯に浸かるのもよくありません。浴槽のお湯は39℃前後の熱すぎない温度に設定します。

30代からはターンオーバーの周期が長くなるため、ターンオーバーの正常化に気を配る必要があります。
肌のターンオーバーの正常化まず挙げられるのは、良質な睡眠です。

・遅い時間の飲食や飲酒は避ける
・就寝前にスマートフォンの使用をしない
・寝室はできるたけ遮光遮音
・毎日決まった時間にベッドに入る
など家事や仕事に忙しい世代でも、よい睡眠がとれるような心掛けが大切です。

そして、体の中からの乾燥対策といえば、食生活が挙げられます。
肌の潤いを維持するのはビタミンA、活発な新陳代謝を促すのはビタミンBやE、コラーゲンの生成を促すのがビタミンCです。

これらは青魚、乳製品、海藻、豆製品、野菜、果物、ナッツ類などに豊富に含まれているので、積極的に摂るようにしましょう。

(まとめ)乾燥肌とは、肌は保持する水分量の減少から起こる肌トラブルです

1.乾燥肌は、皮脂の分泌量、天然保湿因子、細胞間脂質の減少によって起こります
2.乾燥肌対策には、乾燥肌に適した毎日の丁寧なスキンケアが重要です
3.スキンケア以外にもターンオーバーの正常化など、できることから乾燥肌対策を実行してみましょう

加齢やストレス、生活習慣などの影響を受け、肌は乾燥します。乾燥肌対策には、徹底的な保湿がカギになります。毎日丁寧に保湿を重視したスキンケアを行うことで、乾燥肌は徐々に改善していきます。

自分にあった保湿化粧品を効果的に使ったり、日常生活の工夫や改善したりすることで、肌の乾燥を改善していきましょう。