酵素の働きによって、肌の汚れを浮かせて落とすことが期待できます


毎日の洗顔で使う洗顔料、みなさんはどのように選んでいますか?
自分の肌質に合ったものを選んだり、手ごろな価格や使い心地などから選択したりと、さまざまな基準によって洗顔料を購入していることと思います。

店頭に並ぶ製品には保湿効果やピーリング効果といったさまざまな成分が配合されていて、毎回、どれを選んだらいいか迷ってしまう人もいるのではないでしょうか。
「酵素入り洗顔料」というのも気になりますね。

酵素と聞くと、食品を思い浮かべ、肌に優しいイメージがあるからかもしれません。とくに30~40代の人が酵素入り洗顔料をよく手にとっているようです。

この年代は、毛穴の黒ずみ、毛穴の詰まり、乾燥やシミ、しわ、たるみ、毛穴の開きなどの肌トラブルが気になる世代です。デリケートな肌を優しく洗い上げる洗顔料に目がとまるのもわかりますね。

30~40代が注目している酵素洗顔が肌にどのように作用するのか、使い方や注意点について詳しくみていきましょう。

酵素で洗顔、どんな作用が期待できるの?

店頭やネットには、酵素入り洗顔料が多く販売されています。酵素入り洗顔料の多くは、酵素の力で毛穴の詰まり、黒ずみを軽減してくれる洗顔料として人気を集めています。

毛穴に詰まるのは、皮脂や古くなったタンパク質や余分な皮脂です。これらは混ざって固まり「角栓」と呼ばれるものになります。毛穴に詰まっていて、通常のスキンケアではなかなか落としきることができません。

とくに30代を過ぎると、加齢による肌の保湿力低下やターンオーバーサイクルの乱れによって、毛穴に角栓が詰まりやすくなります。そのため、酵素入り洗顔料はこの世代に人気が高いのです。

では、酵素入り洗顔料の酵素とは、どのような成分であり、酵素が入った洗顔料は肌にどのような変化をもたらすのでしょうか。
また、使用する際に注意すべき点はあるのでしょうか。

酵素入り洗顔料を正しく、よりよく使っていくために、きちんと理解しておきましょう。

そもそも酵素ってどんなもの?


そもそも、酵素とはどのような成分のものであるか、ご存知ですか?
少し科学的な説明をすれば、酵素とは「生体内の化学反応を媒介する働きをするタンパク質」のことです。

私たちの体の中でも作られているタンパク質でもあり、生き物が生きる上で欠かせない大切な物質であるともいえます。

また、酵素は私たちの生活にも非常に身近な存在で、酒、しょうゆやみそといった食品の醸造にも用いられています。
では、洗顔料に配合されている酵素は、具体的にどのようなものなのでしょうか。

1.酵素は、大きく2種類に分けられます

酵素入り洗顔料と名前のつく商品に配合されている酵素は、大きく分けて2種類があります。ひとつは皮脂分解酵素、もうひとつがタンパク質分解酵素です。

皮脂分解酵素の代表的なものには、リパーゼ、サンゴ酵素などがあります。タンパク質分解酵素の代表的なものには、ペプシン、トリプシン、キモトリプシン、エラスターゼ、パパイン酵素、パイン酵素などがあります。

30代を過ぎたころから気になり始める毛穴の黒ずみや詰まりの原因は、おもに角栓です。毛穴に詰まる角栓の構成成分は、余分な皮脂や古くなったタンパク質汚れです。

酵素の成分であるリパーゼなどの皮脂分解酵素は、角栓の皮脂を酵素の力で分解して溶かしてくれます。

パパイン酵素などのタンパク質分解酵素は、角栓のもう一方の成分であるタンパク質を分解して溶かします。結果として、あわせて角栓の汚れが除去しやすくなるのです。

2.通常では落としきれない汚れも酵素の力で溶かし出す

一般的な洗顔料は、皮脂やタンパク質汚れを洗顔料の泡で包み込んで洗い流します。きめの細かい泡を立てることで、汚れや角栓を吸着して洗い流します。

ただ、実際には角栓は毛穴の奥深くに詰まっているなど、簡単に泡で包めるような状態にはないため、そう簡単には毛穴の角栓をすべて洗い流すことはできません。

洗顔フォームや洗顔用石けんを使用して洗ったあとでも、毛穴の黒ずみが残ってしまうのはこのためです。

しかし、酵素入り洗顔料は洗浄のしくみ自体が異なります。酵素入り洗顔料は、皮脂やタンパク質といった毛穴に詰まった角栓を、酵素の力で分解しながら溶かして毛穴の中から取り除きます。

そのため、一般的な洗顔で落としきれなかった角栓を取り除くことができるだけでなく、肌のくすみや毛穴の黒ずみの改善などにも期待できるのです。

また、肌のごわつきやザラつきといった違和感のある手触りも同時に解消できるため、30代以降のこういった肌トラブルを抱える世代に非常に人気があるのです。

3.酵素以外の成分が配合されており、プラス効果が期待できる

酵素入り洗顔料には酵素のほかに、さまざまな成分の配合された商品が店頭に並んでいます。
例えば、強い洗浄力をカバーする形でうるおい成分、保湿成分の入ったものがあります。

また、肌のキメを整える成分としてビタミンC誘導体が配合されたものや、徹底的な毛穴の詰まり改善のために皮脂吸着成分をさらに配合したものがあります。

ほかにも、泡立てにくいパウダータイプのデメリットを改良して、泡が簡単に作れるものまでさまざまです。

敏感肌用のものや、毎日気軽に使用できるものもあるので、自分の肌質や肌トラブルに合わせて選んでみるとよいでしょう。

洗顔料の選び方や使用方法で気をつける点は?

酵素入り洗顔料は、一般的な洗顔料と比較した場合、洗浄力の強さが自慢です。皮脂分解酵素やタンパク質分解酵素の働きによって、角栓を溶かして洗い流すことができるからです。

しかし、洗浄力の強い分、注意して使用しなければなりません。
なぜなら、かえって肌を痛めたり、肌トラブルの原因を作ってしまったりすることもあるからです。

では、酵素入り洗顔料を使用する際には、どのようなことに気をつけなければならないのでしょうか。

1.肌のタイプに合った洗顔料を選びましょう
私たちの肌には、毛穴があります。この毛穴からは常に皮脂が分泌されています。正常な皮脂の分泌は、私たちの肌を乾燥から守ってくれたり、ちりやホコリといった外敵からも肌を防御してくれたりしています。

そのため、酵素の力で皮脂を洗い流し過ぎてしまうと、かえって肌の乾燥を進め、肌へのダメージを与えてしまいます。

乾燥肌に皮脂分解酵素が配合されたものを使用すると、まずまず皮脂量が不足してしまいます。この場合には、タンパク質分解酵素配合の洗顔料を選んだり、使用頻度を少なくしたりします。

保湿成分がプラスされた酵素入り洗顔料を選べば、毛穴ケアをしながら乾燥に対するケアもできます。乾燥肌の人は敏感肌である場合も多いため、自然由来、天然成分の配合された商品を選ぶことも重要です。

では、脂性肌や混合肌の場合にはどうでしょうか。

この場合には、皮脂分解酵素、タンパク質分解酵素のどちらが入っていても、またその両方が入っていても問題はありません。

化粧の浮きが目立ちTゾーンのベタつきが気になる人は、皮脂分解酵素が配合されたものを選ぶと洗ったあとのさっぱり感を実感できます。

2.酵素入りは、スペシャルケアにとどめましょう

酵素入りの洗顔料は、思ったより洗浄力が強くなっています。
製品にもよりますが、多くの酵素入り洗顔料の使用説明書には「週1回の使用」「週2~3回の使用」を呼びかけているものが多くあることからもわかります。

毎日使える酵素入り洗顔料もあるので一概には言えませんが、それぞれの製品の使用説明書をよく読み、酵素入り洗顔料はスペシャルケアとして週1~2回といった頻度で使用する方がよいでしょう。

強い洗浄力によって、本来必要な皮脂が溶かされた結果、肌のバリア機能は失われてしまいます。すると、紫外線などの外部刺激から肌を守ることができなくなり、シミやしわなどの肌トラブルを招くことになります。

3.ほかに気をつけた方がいいことってある?

そのほかの点では、洗顔のタイミングと水の温度に気をつけたいものです。

酵素が入った洗顔料を使用する際には、必ず夜の洗顔時に限定しましょう。

酵素で角栓を溶かし流してしまうと、肌のバリア機能が一時的に低下します。もし朝の洗顔で使用してしまえば、バリアがないままファンデーションを塗ったり紫外線を浴びたりといった外部刺激を受けることになります。

これは、肌にかなりのダメージを与えることになります。「洗顔したら、あとは寝るだけ」という状態のとき、すなわち夜の洗顔で使用するほうがよいでしょう。

また、洗顔料を泡立てるときの温度にも気をつけてください。酵素は、ぬるま湯を使用するとより活発に動き出します。ぬるま湯でしっかりと泡立てて、酵素の作用を十分に発揮できる状態にして洗顔しましょう。

ただ、洗浄力が強いので、泡を長時間肌に載せたままにしないようにしてください。また、泡をつぶすようにして指でゴシゴシこする洗い方も厳禁です。

パウダータイプの使い方


チューブに入った洗顔フォームなどを使用していて、パウダータイプは初めてという人はいませんか?
酵素は水分に弱いため、酵素入り洗顔料の多くはパウダータイプになっています。

パウダータイプの洗顔料は、そのほかの洗顔料と比べて、若干泡立ちが悪いという特徴があります。パウダーを手に取る前に手を十分に濡らすようにし、顔にも十分な水分を行きわたらせておくとよいでしょう。

泡が少ないと酵素の力も弱くなります。規定の量を手にとり、しっかりと泡立てましょう。泡立ちにくければ、泡立てネットもオススメです。泡の量は、手のひらの上に盛り上がるくらいの重量感を目安にしてください。

濡らした顔に泡をのせ、くるくるとらせん状に泡を顔全体に広げながらなじませます。洗い流すときはぬるま湯を使い、泡が残らないように丁寧に洗い流します。

酵素入り洗顔料で洗い終わった肌は、非常にデリケートな状態になっています。洗顔のあとは、必ず十分に保湿してください。

(まとめ)酵素の力で洗顔し、美しい肌を取り戻しましょう

1.酵素入り洗顔料は、毛穴に詰まったタンパク質や余分な脂質を溶かしだします
2.スペシャルケアとして、週1~2回の洗顔がオススメ
3.しっかりと泡立てて洗顔し、洗顔後は十分に保湿を行いましょう

酵素入り洗顔料は、酵素の力で毛穴に詰まったタンパク質や余分な脂質を溶かしてくれます。毛穴の黒ずみや肌のくすみが気になる30~40代の強い味方です。

酵素入り洗顔料と言っても、配合されている酵素によって取り除けるものが異なります。自分の肌質に合った酵素を賢く選んでください。

洗浄力が強いので、週1~2回程度の使用にとどめるとともに、洗顔後は保湿化粧品をたっぷりと使って、十分な保湿を心掛けましょう。