肌の炎症の原因は、毛穴開きだけではありません。


毛穴の黒ずみや詰まりと同じように、毛穴が炎症を起こしていると、相手に与える見た目の第一印象に大きく影響します。

毛穴の炎症が原因で、肌が赤く腫れている部分を、メイクで必死に隠しても、逆に毛穴トラブルを悪化させる危険性もあります。

皮脂の分泌量が多い思春期のお肌は、脂性気味で毛穴も開きやすくニキビもできやすい時期です。
その時期さえ乗り越えれば、若いころのニキビ肌の悩みは解消されます。

しかしもともとの体質やオイリー肌の人などは30代を過ぎてもニキビができやすい、毛穴が炎症しやすい、お肌に赤味ができやすいといったケースも多々あります。

毛穴は細菌が入りやすく、炎症も起こしやすい部分です。
大人になっても、10代のころのように過剰な皮脂分泌で毛穴が詰まり炎症を起こす場合もあります。

毛穴の炎症の原因はその他にも、毛穴パックの使い過ぎ・間違ったスキンケア・食生活の乱れ・不規則な生活習慣など、さまざまなことが考えられます。

毛穴の炎症をそのまま放置しておくと、シミや凸凹の傷跡が残ることもあるでしょう。
それらを避けるためにも原因を突きとめて、炎症を繰り返さないよう予防することがとても大切です。

毛穴の開きだけではない、炎症の原因と改善、予防法


毛穴の炎症は、お肌を清潔にしておけば自然に治る場合もありますが、なかなか完治しない場合や、治っても炎症を繰り返すといったことがあります。

最悪のケースは、なかなか治らない炎症した毛穴を放置して、皮膚科にかかるほど進行してしまった場合です。
患部にたまった膿を切開で処置し、お肌に跡が残ってしまうということもあります。

人の皮膚は、3層構造になっています。
一番上が表皮・真ん中が真皮・一番下が皮下組織です。
表皮は皮膚の新陳代謝といわれるターンオーバーによって細胞が生まれ変わります。

毛穴の炎症が、この皮膚の一番上にある表皮内だけでおさまっていれば、炎症によって皮膚に跡ができてしまっても、ターンオーバーが繰り返されることによって徐々に薄くなっていく可能性があります。

毛穴の炎症が真皮にまで突入してしまうと、やっかいです。
真皮内にあるコラーゲンなどの組織が損傷するため、ボコボコとした跡になってしまうのです。

毛穴の炎症を放置すると大病を招くことも

毛穴の炎症を軽く見ていると、後で大きな後悔を招くこともあります。

毛穴の細菌感染症の一種で、「めんちょう」という病気があります。
顔の真ん中にできる大きなできもので、ニキビと勘違いしてしまうほどよく似ているものです。

めんちょうは抗生物質で完治する病気ですが、ニキビと勘違いして適切な治療を行わなければ、脳炎や髄膜炎などにまで進行して死に至る可能性もあると言われています。

お肌を外部の刺激から守るためにメラニン色素が生成されます。
毛穴の炎症が繰り返されると、このメラニン色素が蓄積して、炎症した毛穴付近のお肌に茶色いシミをつくってしまうのです。

30代を過ぎた毛穴の炎症については、ニキビだと安易に思い込まずに、原因に合った対処法と予防をすることが大切です。
では次からは毛穴の炎症の種類と原因を説明します。

毛穴の炎症の原因—毛のう炎

カミソリや毛抜きなどを使ってむだ毛処理をした後、毛穴がポツポツと赤く盛り上がることはないですか?それが毛のう炎の症状です。

毛のう炎は、カミソリなどで傷ついた毛穴に、皮膚にもともと存在する黄色ブドウ球菌、または表皮ブドウ球菌が入り込んで増殖することが原因です。

脚や腕・顔や首・おしりなどによく発症します。
痛みはあまり感じることはなく、自然治癒することがほとんどです。
しかし人によっては膿がたまることもあります。

毛穴の炎症の原因—せつ・めんちょう

毛のう炎が進行して、皮膚の深い部分にまで炎症が起こると発症するのが、「せつ」という病気です。

せつが顔にできた場合は、めんちょうという病名になります。
せつは首の後ろ、肩・太もも・おしりなどにできやすいのが特徴です。
めんちょうは、額や鼻など顔の中心部分にできやすいです。

せつもめんちょうも、炎症が進行すると黄色い膿がたまってきます。
また痛みが強く出ることもあり、患部付近のリンパ節が腫れる、患部に熱を持つなどといった症状があります。

市販薬では治りにくい場合もあり、皮膚科や外科で治療する必要があるケースもあるでしょう。

毛穴の炎症の原因—ニキビ

ニキビは思春期のころだけではなく、体質によっては大人になってもできる毛穴の炎症です。

毛のう炎やめんちょうなどと見間違えてしまいますが、ニキビの炎症を起こす原因菌は黄色ブドウ球菌や表皮ブドウ球菌ではなく、アクネ菌というものです。

毛のう炎やめんちょうは、カミソリなどで皮膚が傷ついて炎症を起こしますが、ニキビは、毛穴に皮脂が詰まりアクネ菌が増殖することが原因で起こります。

10代のころの思春期は、男女ともに男性ホルモンの分泌が盛んで皮脂の分泌が増加します。

そのため余分な皮脂が毛穴にたまりやすく、ニキビができやすいのです。

しかし20代を過ぎた大人のニキビは、ストレスや偏った食事・不規則な生活などによるホルモンバランスの乱れ・免疫力の低下・お肌の新陳代謝といわれるターンオーバーの乱れ・乾燥肌などが原因とされています。

また身体にできるニキビの原因菌は、顔にできるニキビのものとは異なり、カビの一種でマラセチア菌が原因のマラセチア毛包炎という場合が多いようです。
マラセチア毛包炎はかゆみが強いことが特徴となります。

毛穴の炎症を治す方法

毛穴の炎症は、ひどい場合を除いて、市販薬で治すことも可能です。
薬剤師がいるドラッグストア・薬局で購入できる毛穴の炎症の治療薬(第二類医薬品・第三類医薬品)を紹介します。

・毛のう炎・せつ・めんちょう
薬の成分:抗菌剤・抗炎症成分
市販薬名:【ステロイド系(副腎皮質ホルモン剤)】ベトネベートN軟膏AS・テラ・コートリル軟膏・クロマイル−P軟膏ASなど 【非ステロイド系】テラマイシン軟膏・クロマイ−N軟膏など

・ニキビ
薬の成分:抗菌剤・抗炎症成分・角質軟化成分
市販薬名:【ステロイド系(副腎皮質ホルモン剤)】テラ・コートリル軟膏など 【非ステロイド系】クレアラシル・ペネアクネクリームなど

毛穴の炎症を予防する方法


毛穴の炎症を繰り返さないためにも、日頃からスキンケアや食生活などを見直して予防しましょう。
中でももっとも重要な毛穴の炎症を予防する正しいスキンケアの方法を紹介します。

1.スキンケアの見直し
お肌本来がもっているバリア機能を常に正常にしておくことが大切です。
バリア機能が低下すると、お肌は乾燥し、外部からの少しの刺激にもかゆみを感じてしまいます。

かゆみに耐えられず、お肌をボリボリかいてしまうと、皮膚は傷つき、毛穴が炎症する原因につながります。

そもそもこのお肌のバリア機能とは、皮膚の一番外側にある角質層が外部からの刺激を守り、内側にある水分が逃げないようにする働きのことです。

バリア機能の役割を果たす角質層がいつも健康な状態であれば、細菌など外部からの刺激からお肌を守ることができるため、毛のう炎などの細菌感染が発症しにくくなるというわけです。

角質層を健康に保つためには、正しいスキンケアがもっとも大切となります。

クレンジングや洗顔で気を付けたいことは、

・洗浄力の強いクレンジング剤を使わない。
クレンジング剤には、メイクを除去するための界面活性剤が入っています。

洗浄力が強いクレンジング剤ほど、強い界面活性剤が入っています。
強力な界面活性剤はお肌へダメージを与え、バリア機能を低下させるのです。

オススメのクレンジング剤は、クリームタイプやミルクタイプです。
お肌への刺激も弱く、優しく洗いあげます。

・洗顔料は、合成界面活性剤が入っていないものを選ぶ。
クレンジング剤と同様に合成界面活性剤も、お肌へダメージを与えバリア機能を低下させます。

さらに香料や防腐剤、パラペンなどの添加物が配合されていないシンプルな洗顔料がおすすめです。

・お肌をこすらずに洗う。
クレンジングは、メイクとクレンジング剤をなじませるように、くるくると優しくお肌をなでるようにメイクを落としていきます。

洗顔も同様にお肌をゴシゴシとこすらずに、たっぷりの泡を転がすように優しく洗います。

・すすぎはぬるま湯。
クレンジングも洗顔も、すすぎはぬるま湯でしっかりすすぎます。
熱いお湯は皮膚の皮脂膜を落としてしまい、バリア機能を低下させる原因になります。

・洗顔後の十分な保湿ケア
洗顔後はすぐに、化粧水・美容液・乳液・クリームの順でしっかりと保湿ケアをしましょう。

バリア機能は年齢を重ねるとともに低下していくといわれています。スキンケアを見直して健康なお肌を維持しましょう。

毛穴の炎症を起こさないための注意点

毛穴の炎症を軽く見ては後々、後悔が残ります。

ホームケアで良くなれば良いのですが、炎症を放置してしまい、皮膚科や外科へ通うほど症状が進行してしまうこともあるのです。

完治までには長期間かかる人もいれば、治ってもまた炎症を繰り返してしまう場合もあります。

そうなると、お肌にシミや、炎症の跡が残ってしまうこともあります。
毛穴の炎症の予防法として、日頃の生活で気を付けておくことを説明しましょう。

1.皮膚を清潔に保つ
具体的には、洗顔をしっかり行う、汚れた手で顔を触らない、シーツや枕カバーなど寝具の洗濯をマメに行うなど。

2.食生活の見直し
皮膚のバリア機能を低下させないためには、お肌のターンオーバーを健康な状態に維持することが大切です。

ターンオーバーに必要な栄養素は、ビタミンA・ビタミンC・ビタミンB2・ビタミンB6・ビタミンEなどです。

3.ストレスをためない生活
ストレスをため込んだ生活、またストレスにより十分な睡眠時間がとれない生活が続くと、免疫力が低下して毛穴の炎症を引き起こしやすくなります。

日頃から運動を行う、趣味の時間をつくるなどしてストレスをためないような生活を心掛けましょう。

(まとめ)毛穴の炎症は早期に対処、治療しましょう

1.毛穴の炎症を放置すると大病を招くことも
2.毛穴の炎症となる原因
3.毛穴の炎症を予防する方法

毛穴の炎症は早い対処がカギです。以上の説明をしっかりと理解し、予防法を日常生活に取り入れることで、毛穴の炎症は解消できます。
毛穴レスの美肌を取り戻しましょう。